従来の乾式工法とは、剥離剤も、塗布工程も、剥離工程も、後処理も、すべてがまったく異なる新工法。
「湿式剥離工法 PSリムーバーシステム」は、従来工法の数々の問題点を一掃し、根本から解決します。
いったいどんな工法なのか、特長をご紹介していきましょう。
人体・環境への危険や負担を、
大幅に軽減。
橋梁や鉄塔などに塗布された塗料の多くには、鉛やクロム等の有害物質が含まれています。また、従来の剥離剤はほとんどが酸性で、気化・引火の危険性があります。それらは、作業員の健康障害の原因になり、周辺環境にも悪影響を及ぼしてきました。新工法「湿式剥離工法 PSリムーバーシステム」は、そうした危険や負担を、大幅に軽減します。
「湿式剥離工法 PSリムーバーシステム」では、新開発の中性剥離剤「PSリムーバーエマルションα」を使用。皮膚などの人体への危険性が大幅に減少。ニオイのキツさによる負担も軽減します。
※従来工法では
酸性の剥離剤、有機溶剤の中毒による健康障害や意識障害が多発。
また、剥離剤成分への引火による火災や爆発の危険性もあります。
剥離を水で行うため、塗膜片が飛び散りにくい「湿式剥離工法 PSリムーバーシステム」。洗浄廃水に含まれる大量の塗膜片を、ろ過し、凝集することで、有害物質を固形化することができます。
※従来工法では
主に電動工具等を使用する為、鉛やクロム等の有害物質を含んだ塗膜片が飛び散ります。飛び散った膨大な塗膜片を手作業で収集・処理するため、危険性は高いままです。
塗布はシャワーコート、剥離は高圧洗浄。
「湿式剥離工法 PSリムーバーシステム」の塗布工程では、専用の剥離剤を、専用圧送機「ふわあわ君®」で塗布します。ボルト周りや入隅などの複雑な部分も含めて、すみずみまで、短時間ですばやく塗布できます。
※従来工法では
刷毛・ローラーで剥離剤を塗布するため、たいへんな時間を要します。
二度三度と塗る必要があったり、
ボルト周りなどの複雑な部分や狭窄部では手間取ったりします。
「湿式剥離工法 PSリムーバーシステム」の剥離工程は、高圧洗浄ガンで、水を吹き付けていくだけ。
複雑な形状の部分も、スピーディに剥離を進めていけます。
もちろん、表面の亜鉛メッキにダメージを与えることはありません。
※従来工法では
電動サンダー、場所によってはスクレーパーやワイヤーブラシを使って
人海戦術で剥離を進めます。たいへんな労力と時間がかかるうえに、
表面の亜鉛メッキにダメージを与えることが多々ありました。
塗布も剥離も、どんな個所もムラなくキレイに。
「湿式剥離工法 PSリムーバーシステム」では、高粘度の剥離剤を、専用圧送機「ふわあわ君®」で散布するので、すみずみまでムラなく塗布できます。また、塗布した瞬間にムース状に発泡するため、長時間垂れることなく定着します。
※従来工法では
刷毛・ローラーで剥離剤を塗布するため、どうしてもムラができます。
必要な厚みを得られないケースも頻繁に起こります。
「湿式剥離工法 PSリムーバーシステム」では、塗布しておいた剥離剤が、高圧洗浄で、みるみるうちにキレイに剥離していきます。狭窄部やボルト周りなど複雑な部分も得意です。従来工法との剥離の仕上りの差は、一目瞭然です。
※従来工法では
電動サンダーや、スクレーパー、ワイヤーブラシによる手作業での剥離なので、
ムラができるのが当たり前。特に狭窄部やボルト周りなど複雑な部分は、
丁寧にやろうとすればするほど時間がかかり、かけても剥離できません。
ムリ・ムダが、ほとんどないシステム。
「湿式剥離工法 PSリムーバーシステム」では、塗装の現場を知り尽くした私たちが、橋梁や鉄塔の塗膜剥離作業のすべての工程を、詳細に分析して、一からシステムをつくりあげました。
その結果、すべての工程を合理的に進めることができ、ムダな労力、ムダな時間を省くことに成功しました。
たとえば鉄塔の塗布作業では、剥離剤を地上の基地に設置し、作業員は専用ガンだけを持って高所へ上がっていけば、作業を始めることができます。
ムリ・ムダがなく、場所を選ばずに強みを発揮できる。それがこの新システムの特長の一つです。
※従来工法では
橋梁や鉄塔などの高所へ、材料や工具類を荷揚げするだけで、
長い時間と大きな労力を要しています。
廃棄していた資材の再利用が可能。
「湿式剥離工法 PSリムーバーシステム」では、洗浄排水に含まれる大量の塗膜片を、ろ過し、有害物質を凝集することができます。
それにより、無害化した処理水を、洗浄用水として再利用できるように研究をしています。また、飛散防護養生シートなども再利用できるように、システムを開発しています。
※従来工法では
乾式のため、有害物質が固形のまま大量に飛散。
それらを含む飛散防護養生シートや防護服などは、
大量の廃棄物になっています。